マックス・ビルが1961年に制作したモデル。フォルムや文字盤の書体などバウハウス直系の簡素なモダニズムが遺憾なく発揮された永久定番。針の先端を風防のカーブに沿わせて緩く傾斜させるなど細部までこだわりが感じられます。機能を尊重した一切無駄のないデザインは、バウハウスの機能性至上主義を象徴するデザインとなっています。

サイズ：直径3.4×厚さ0.9cm
文字盤ケース：ステンレススチール
風防：ドーム型プレキシガラス
ストラップ：カーフレザー
ムーブメント：手巻き
防水性：防汗

【デザインコミッティー選定コメント】
建築家、商業デザイナー、彫刻家、評論家と、多面的なフィールドでデザインの理想を追い求めた巨匠、マックス・ビルがデザインを手掛け、バウハウスの理念である機能主義的造形を体現し、極められた破綻のな姿形は、この世に生み出されてより半世紀経た今も時計のデザインの理想として位置しており、理路整然とした美しさの前では襟が正されるようだ。

平野敬子
©Japan Design Committee.