ネットで食品や食材をお取り寄せする際に、「冷蔵の方が美味しいはず」と考えてはいませんか? たしかに以前は「冷凍食品は解凍すると味や食感が…」という声もありましたが、ここ20年ほどで冷凍技術は著しく進化しています。とくに急速冷凍技術を使った冷凍食品は、風味や食感、栄養を損なわず長期間の保存が可能になり、その評価は大きく変わっているのです。今回は、ネットでお取り寄せする際に知っておきたい「冷蔵」と「冷凍」の違いと、冷凍食品の今についてご紹介していきます。
お取り寄せの「冷蔵」と「冷凍」の違い
食品の保存方法には「冷蔵」と「冷凍」という言葉が使われます。お取り寄せの食材やグルメにも使われますが、この2つの保存方法(配送方法)にはどのような違いがあるのでしょうか?
冷蔵配送とは?
冷蔵配送はチルドとも呼ばれます。0~10℃前後の低温で保たれた状態で届き、すぐに食べられるのが大きな特徴です。保存期間は数日から1週間程度で、冷凍に比べ保存期間は短くなっています。冷蔵配送は、お刺身やフルーツ、生ケーキ、総菜など、鮮度を重視する食材に多く利用されており、食事の宅配サービスでも広く採用されています。解凍の手間がかからず、届いた瞬間から楽しめるため、特別な日のごちそうや手土産にも適しています。ただし、家庭での冷凍や長期保存には向かず、受け取ったらできるだけ早く味わうのが基本となっています。
冷凍配送とは?
フローズンとも呼ばれる冷凍配送は、食品を-18℃以下で凍結した状態のまま届ける方法で、保存期間は数週間から数カ月と長く、計画的に、そして好きな時に楽しめるのが魅力です。解凍してから食べるスタイルのため、電子レンジや湯せん、自然解凍といったひと手間が必要ですが、その分、食べたいタイミングで美味しさを引き出せるメリットがあります。以前は餃子やラーメンなどの定番品が中心でしたが、最近では冷凍技術の進歩により、寿司や刺身、天ぷら、高級弁当、スイーツまでラインアップが広がっています。冷凍の技術革新によって見た目や味、食感の再現度も高くなり、ネットでの冷凍食品のお取り寄せ需要はますます高まっています。
以前は食感が落ちてしまうと言われた冷凍食品
かつての冷凍食品には、「味が落ちる」や「食感が悪い」といったマイナスのイメージがつきまとっていたこともありました。とくに食感に関しては、「パサパサする」、「ベチャベチャになる」といった声が多く、冷蔵品の方が美味しいという評価もあったのです。ただその要因には、当時主流だった“緩慢冷凍”という冷凍方法があります。これは、時間をかけてゆっくりと食品を凍らせる方式で、一般家庭の冷凍庫でも使われている技術です。
緩慢冷凍のデメリット
この緩慢冷凍では、食品内部の水分が大きな氷の結晶となって細胞膜を破壊してしまうため、解凍時にドリップ(旨味や水分)が流れ出てしまいます。その結果、味や風味が損なわれたり、食感が大きく変わってしまったりするケースが少なくありませんでした。また、当時の電子レンジは現在ほど性能が高くなく、家庭での加熱方法や解凍方法も限られていたため、仕上がりにばらつきが出やすいという課題もありました。
さらに、冷凍に向いている食材とそうでない食材の研究がまだ進んでおらず、すべてを一律に冷凍してしまうことで、本来は冷凍に不向きな食品が商品化されたこともあったようです。これが原因で、見た目は良くても実際に食べると風味や食感が大きく損なわれているということが起きていたのです。
こうした経緯から、「冷凍食品は味や食感が…」という先入観をもっている方も少なくないかもしれませんが、それはあくまで過去の話。近年では冷凍技術が格段に進歩し、食感や風味をしっかりと保ったまま届けられる冷凍食品が続々と登場しています。
急速冷凍技術の発達で変わった、冷凍食品の今!
冷凍食品の品質が劇的に向上した背景には、「急速冷凍技術」の発展があります。従来のようにゆっくりと凍らせる緩慢冷凍ではなく、マイナス40度前後の強力な冷気を使って一気に凍らせるのが急速冷凍の特徴です。この技術により、食品内部の水分がすばやく細かい氷の結晶となって凍るため、細胞組織の破壊が最小限に抑えられます。その結果、解凍した時にも食材の食感・風味・見た目を高いレベルで再現できるようになったのです。
また急速冷凍の方法は1つではありません。たとえば、強力な冷気を直接吹きつけて冷却する「エアブラスト冷凍」は、肉や魚などの比較的水分の少ない食材に適しています。「液体凍結」は、液体窒素や液体アルコールといった極低温の液体に食品を直接浸けて一瞬で凍らせる方法で、果物やスイーツ、さらには刺身のような繊細な食材にも対応できます。他にも「真空冷凍」や「プレート冷凍」という方法もあり、それぞれの食品の特性に応じて使い分けられています。
こうした冷凍技術の進歩と使い分けにより、今では寿司や天ぷらといった一昔前までは冷凍が難しいとされていた料理も、美味しく冷凍されお取り寄せができるようになりました。名店の味や老舗の逸品を、まるで作りたてのようなクオリティで楽しめるのは、まさに急速冷凍のおかげなのです。スイーツやフルーツも、解凍後に「これが冷凍? 」と思えるほどフレッシュな味わいを保っている商品が増えてきています。
このように、現在の冷凍食品は便利な保存食という枠を超え、グルメとしての価値をしっかりともつ存在へと進化しているのです。急速冷凍の技術は1990年代から本格的に普及し始めましたが、現在では冷凍食品に対する評価は大きく変化しています。
劇的に変わった冷凍食品への評価
日本冷凍食品協会の2024年の調査によると、市販の冷凍食品に対して「おいしさに満足している」と答えた人は、女性で82.2%、男性でも76.2%と非常に高い満足度を示しています。さらに有名冷凍食品メーカーの調査(2021年)では、「自分で作るよりおいしい」と感じる商品として、焼き餃子やチャーハン、から揚げなどが高評価を得ています。
かつては冷蔵食品に比べてあまり良くない評価もあった冷凍食品ですが、急速冷凍技術の普及によって、その評価は劇的に変わりました。さらに現在では「賞味期間が長く保存がきく」や「好きなタイミングで楽しめる」、「お世話になった人へのギフトとしても使える」など、冷凍食品ならではのメリットが大きな注目を集めているのです。
ネットでお取り寄せできる贅沢な食体験
冷凍食品は今や“手軽な保存食”の枠を超え、ギフトや特別な食事として高く評価されていますが、高級冷凍食品を扱うショップとして注目を集めているのが、松屋銀座が展開する「GINZA FROZEN GOURMET」です。
東京・銀座にある松屋銀座地下二階の実店舗では約350種類、オンラインショップでも100種類以上の高級冷凍食品を取り扱っており、どれも老舗や有名シェフと松屋のバイヤーが共同で開発した、こだわりの逸品ばかりです。GINZA FROZEN GOURMETの商品は、ただ「美味しい」だけではなく「贅沢な食体験」をコンセプトに、名店の味をそのままご家庭で楽しめるのが大きな魅力。とくに実店舗で直接手に取って選べる安心感と、ネットで気軽に注文できる利便性の両立は、忙しい現代人にとって嬉しいポイントでしょう。GINZA FROZEN GOURMETは、特別な日のごちそうや大切な方へのギフトにおすすめのショップです。
まとめ
冷凍食品は今や“保存食”の域を超え、贅沢な食体験やギフト用途としても注目を集めています。松屋銀座のGINZA FROZEN GOURMETでは、老舗や有名シェフと共同開発した高級冷凍食品を多数取り揃えており、ネットでも手軽にお取り寄せ可能です。自分へのご褒美や家族の記念日など、特別な日の一品にはもちろん、お世話になった方へのギフトとしても最適です。