1年を通しての伝統的な季節の贈り物(ギフト)であるお中元やお歳暮といえば、これまではお酒や調味料、乾麺など、日持ちのする品物が定番でした。しかし最近では、こうした伝統的な贈り物から、より実用性や特別感のある“現代型ギフト”へと変化しつつあります。この現代型ギフトとは、一体どのようなものなのでしょうか? 今回は、現代型ギフトの特徴をはじめ、なかでも注目を集めている「高級冷凍食品のギフト」にスポットを当ててご紹介します。
お中元、お歳暮から現代型ギフトへ
お中元やお歳暮は、日本の伝統的な贈答文化
古くから日本の伝統的な贈答文化として行われてきた、お中元やお歳暮を贈るという慣習。お中元やお歳暮は、お世話になった方へ日頃の感謝の気持ちを伝えるため、また社会人としての礼儀や信頼関係構築の一環として行われてきました。お中元やお歳暮の起源は中国・道教の風習「中元節(ちゅうげんせつ)」で、奈良時代から平安時代にかけて日本に伝わり、江戸時代には慣習として定着していたといわれています。お中元であれば、7月上旬から15日頃(関東)、もしくは7月中旬から8月中旬(関西)に贈られ、お歳暮であれば12月上旬から20日頃に贈られるのが一般的です。
どのようなものがお中元やお歳暮で贈られる?
冒頭で申し上げたようにお中元やお歳暮のかたちは変わりはじめていますが、お中元やお歳暮では以下のようなものがよく贈られていました。
お中元
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・そうめん、うどんなどの乾麺
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・フルーツゼリーやプリン
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・アイスクリームやシャーベット(有名メーカーのものや地域の名産品)
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・ジュースの詰め合わせ
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・スイカやメロンなどの高級フルーツ
お歳暮
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・高級ハムやソーセージの詰め合わせ
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・ビールや地酒、ウイスキーのセット
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・(受け取った側が好きな品を選べる)カタログギフト
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・高級調味料(無添加の醤油やかつお節など)のセット
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・洗剤(洗濯用や食器用など)や日用品(フェイスタオルやキッチン用品)の詰め合わせ
従来のお中元・お歳暮の特徴
日持ちする食品が中心
保存がきくことが重視されるため、常温保存可能なものが多くなっています。
ブランド品や老舗のものが好まれる
信頼性や格式が求められるため、贈り先との関係性に応じてブランド力も重視されます。
「量より質」志向
少量でも高品質で、特別感があるものが選ばれる傾向があります。
パッケージの美しさ
包装紙や熨斗(のし)のデザインまで配慮される文化があり、見た目も重視されます。
定番を重視した無難な選択
個性を出すよりも、万人受けするものを選ぶのが安全とされがちです。
このように従来のお中元・お歳暮は、保存がきく「物」が中心で、ブランドものや老舗のものが好まれ、また定番が重視される傾向にありました。
変わっていくギフトのかたち
お中元やお歳暮を贈るといった日本の贈答文化や、お世話になった人に感謝の気持ちを伝える慣習に変わりはありませんが、そのかたちは個人のライフスタイルや価値観の多様化に対応して変化しつつあります。近年はミレニアル世代(1981年頃から1995年頃までに生まれた世代)やZ世代(1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代)を中心に、「形式より気持ち」、「モノよりコト」、「サステナブル思考」などが重視されるようになり、ギフトのあり方が大きく変化しているのです。
現代型ギフトとは?
では、従来のお中元やお歳暮に代表される「定番品の詰め合わせ」や「形式重視の贈り物」から進化し、個人のライフスタイルや価値観の多様化に対応した現代型ギフトとはどのようなものなのでしょうか?もちろんギフトのかたちは人それぞれですが、一般的には以下のようなものがあります。
体験型ギフト
「モノ」より「思い出」を重視する傾向(モノ消費からコト消費への変化)から、ギフトとして体験を贈るスタイルが多くなっています。その背景には、多くの人が基本的なモノをすでに所有しており、新たなモノに対する欲求が低下してしまっていることが挙げられます。また、SNSの普及により体験をシェアする文化が定着し「どんな体験をしたか」が重視されるようになっていることも体験型ギフトが普及している一因だともいわれています。体験型ギフトで贈られるものには、レストランやスパ・エステの招待券、リゾートホテルの宿泊券などがあります。
サステナブル&エシカルギフト
エシカル(ethical)とは、直訳すると「倫理的な」や「道徳的な」という意味をもつ言葉ですが、近年では人や社会、地球環境に配慮した考え方や行動を意味します。また同じようにサステナブルとは、環境・社会・経済が将来にわたって無理なく、バランスよく成り立っていくことを目的とした行動(たとえばSDG’sへの意識)を表します。サステナブル&エシカルギフトとは、環境への配慮や社会的意義を重視するトレンドを受けて、エコ素材やフェアトレード製品(労働環境や人権に配慮された製品)を選ぶギフトのかたちです。このギフトには、オーガニック素材の日用品やフェアトレードのコーヒー、チョコレートなどが選ばれます。
サブスクリプション型ギフト
サブスクリプション(subscription)とは、商品やサービスを定額で継続的に利用できる権利のことで、日本語では「定額制」や「継続課金型サービス」などと訳されています。サブスクリプション型ギフトとは、一定期間、継続的に楽しめるサービスをプレゼントするギフトのかたちです。たとえば、コーヒーや紅茶の定期便や雑誌や書籍のサブスクリプション、音楽・映像ストリーミングのギフトコードなどがこれに当たります。
デジタルギフト・eギフト
SNSやメールを通じて気軽に贈れる、非対面・即時性のあるギフトです。ECサイトのギフトカードや商品券、割引クーポン、スマートフォンで使えるデジタルギフト(デジタルマネー)などがこれに当たります。
現代型ギフトはなぜ普及?
近年現代型ギフトが普及したのは、以下のように消費者の価値観が変化したためだといわれています。
形式より気持ちを重視する傾向
昔ながらの「礼儀」としてのギフトよりも、「あなたのことを考えて選びました」という特別感が重要視されるようになった。
モノより体験を重視
何かを所有することより、有意義な体験や豊かな時間を過ごすことが重視されるようになった。
利便性とスピード感の重視
忙しいライフスタイルに合わせ、贈る側も受け取る側も手間の少ないギフトが好まれるようになった。
サステナビリティや社会的意識の高まり
環境に優しいもの、また社会貢献性のあるギフトを選ぶことが一種のライフスタイルステートメントになった。
高級冷凍食品は「贅沢な食体験」を贈るギフト
高級冷凍食品は、モノではなく「贅沢な食体験」や「心豊かな時間」を贈るギフトです。モノより「思い出」や「体験」を重視する、現代型ギフトにピッタリなギフトのかたちといえるでしょう。
有名店や有名シェフの味を自宅で楽しめる
有名店や人気シェフの味を忠実に再現した高級冷凍食品(グルメ冷凍食品)は、そのクオリティの高さからギフトとして人気急上昇中です。実際にお店に足を運ぶには、予約を取ったり、行列に並ぶ時間を確保したりと、なかなかハードルが高いものです。さらに、店舗が遠方にあれば行くこと自体が難しくなってしまいます。そんなとき、自宅で手軽に、そして好きな時に名店の味が楽しめる高級冷凍食品は、まさに理想的な選択肢なのです。
松屋銀座が運営するGINZA FROZEN GOURMETでは、「贅沢な食体験」が楽しめるさまざまな高級冷凍食品をご用意しています。
ベーコンを短冊にカットし炒め、セロリ、玉ねぎ、にんじん、にんにくの香味野菜をローリエと一緒に炒めた後にホールトマト、オレガノ等の調味料を加えてじっくり煮込んだトマトソースです。彩りの綺麗な風味豊かな野菜ベースのアロマフレスカ風ナポリタンソースです。
3日間じっくり煮込んだ玉ねぎの甘味、やさしく包み込むような上質なバターと生クリームのハーモニー、じわじわと込み上げてくるスパイスと素材の旨味。手間暇かけた自慢の欧風カレーを、おうちで手軽にお楽しみください。
これらの高級冷凍食品は、電子レンジや湯煎等で温めるだけで本格的な味わいが楽しめるため、週末のプチ贅沢や特別な日のお祝いにもピッタリ。贈る相手のライフスタイルに寄り添いながら、心のこもったギフトとして喜ばれること間違いありません。
SDGsにも役立つ高級冷凍食品
上記でご紹介した商品を含み、一般的に冷凍食品は賞味期限が長く食品ロスを減らせるため、サステナビリティの観点から注目されています。現代型ギフトが普及している理由としてもご説明したように、高級冷凍食品はサステナブル&エシカルな現代型ギフトなのです。
まとめ
贈答のスタイルは、ライフスタイルや価値観の変化とともに進化しています。とくに若い世代を中心に「モノ消費」より「コト消費」や、サステナブルな視点が重視されるようになりました。そんな現代のニーズにピッタリなのが、高級冷凍食品のギフトです。お世話になった方へ、感謝の気持ちを込めて“贅沢な食のひととき”を贈ってみてはいかがでしょうか。きっと心に残る特別なギフトになることでしょう。