代表的なアイテムであるスウィングバッグは、蚕が繭を作る際に最初に吐き出す糸「きびそ」の風合いや特徴を活かした侍を連想させる縞模様のデザイン。強い撚りをかけた綿緯糸の縮み作用によるでこぼこの膨らみと伸縮性のある生地に仕上げた、細部にこだわった逸品です。

＜キビソ＞明治維新、庄内藩士三千人が賊軍の汚名を晴らすため刀を鍬に持ちかえ、松ヶ岡を開墾したことから始まった山形県鶴岡市のシルク産業。養蚕から製糸・製織・精練・染色・縫製まで一貫して生産できる国内唯一の場所として様々なクリエイターと手を組み、新しい物作りを発信しています。

サイズ：W20×H25cm（持ち手部分の高さ含まず）
表地（綿75％絹25％）紐（ポリエステル100％）裏地（ナイロン100％）
※きびその糸が均一ではないため、サイズが若干異なる場合もございます。

【デザインコミッティー選定コメント】
「きびそ」とは、製糸工場からでる副産物で、繭から糸口を見つけ出すために、繭の外皮の部分をたぐり寄せた時にできる糸のことを指します。
練られていない生糸で織った生絹「すずし」のシャリ感の有る布地のきらめきのあるベース生地に、「きびそ」糸を織り込んだタイプと、強い撚りを持たせた経糸、緯糸の不揃いの太さと堅さを特徴とする「きびそ」の二重織りの、膨らみと伸縮性のある独特な風合いを有するタイプの和洋おしゃれなバッグです。

川上元美
©Japan Design Committee.